奉公人の藪入りの日です。武家奉公人から商家・職家・農家など他家に仕える雇人が、一時的に暇を許され、郷里に帰ることを言います。宿下がりとも言います。藪(やぶ)入りはこの日と7月16日です。藪入りの習慣が都市の商家を中心に広まったのは江戸時代です。本来は奉公人ではなく、嫁取り婚において嫁が実家へと帰る日だったとされますが、都市化の進展に伴い商家の習慣へと転じました。
藪入りの日がこの二日となったのは、旧暦1月15日(小正月)と旧暦7月15日(盆)がそれぞれ重要な祭日であり、嫁入り先・奉公先での行事を済ませた上で実家でも行事に参加できるようにという意図だったとされます。そのうちに、地獄で閻魔大王が亡者を責めさいなむことをやめる賽日であるとされるようになり、各地の閻魔堂や十王堂で開帳が行われ、縁日がたつようになりました。
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